木の色味について・・・

えーっと・・・・人によって「木の色味」ってのは好みがあります。(≧∇≦)b

 

ナチュラルっぽい明るい色味が好きな方や、ウォールナットと白のカワユスな

組み合わせとか・・・・バリサンダのような渋めのコゲ茶まで・・・さまざま。

 

ですがぁ・・・・(´~`ヾ)

出来るだけ、明るい色味は避けたいのがホンネだったりします。( ̄Д ̄;)マジデ

 

っと言うのも・・・・ほとんどの方が「木の色は同額でセレクトできる」と

思ってると思うのですが・・・それはプリント合板(表面に木目を印刷した安モノ)

を使ったり、元々数色のバリエーションがある既製品の場合です。(´~`ヾ)

 

確かに、私が使ってるキシラデコールなどのアルキド染色塗料も塗料価格は

どの色も同じ価格です。(1缶1万円ほどしますけど・・・(´~`ヾ)

 

ただ、木目がハッキリ見えるほどの淡い色味&明るい色味は、

少しのキズや節も目立ってしまうので・・・・無垢材の場合・・・・・

結局のトコロ「白木の素地」ってより好みオーダーしてるのと同じ事になります。

 

「誤魔化しが効かない・・・」っと言うと御幣があるかも知れませんが・・・

例えば、オーダー頂いた木工に1mの木板を使おうと思ったら・・・

もし、その90センチのトコロに僅かにキズや節があったりすると、使えなくなる。

 

ウォールナットで塗っちゃえば、目を凝らさないと見えないほどでも・・・・

淡い色や素地だと、ホンの僅かなキズ&木目&節でも目に付きやすい。

 

そーやって、ドンドン木を選びながら使うと、1・5倍以上ロスが増える。

仕上げのヤスリ掛けも、もう一回入念に掛けないと、細かいキズのように見えちゃう。

 

他の塗装が一滴でも付いちゃうと取れなくなるので、とても気を使うし、それ以外を

全てストップするので、他のオーダーとラップ作業が出来ない・・・。

 

「ちょっと淡い色味の方が良いかも?」と言うセレクトできるレベルでは無くて、

コストも手間も、色味が淡いほど・・・・ドンドン掛かっちゃうの。(TωT)

 

ペンキから白木、こげ茶まで色んな色味を小さなオンボロ小屋アトリエでチマチマ

塗る私のスタンスが・・・逆に弱点みたいになっちゃうトコロです。

 

決まった色しか使わない木工所さんの方が、クリアー塗装を含めて格段に

技術的に上ですし・・・・言ってしまえば、素地&白木っぽい仕上げなら

私のテイストとは違う・・・既製品っぽい仕上がりをお望みだと思うの。(´~`ヾ)

 

そーなってくると、ワザワザ、私が一番不利で(技術的にでは無く作業的に)苦手な

木工を依頼する意味がドンドン無くなってしまいますし、正直、他のオーダーとラップ

出来ないので神経を使いますし、遅くなるので・・・割り増し料金になっちゃう。

 

オーク(ナラ)やマホガニー(センダン)チークやケヤキ・・・・・ソッチの色味は

皆、「広葉樹」の色で、私が使ってる、杉やヒノキの「針葉樹」と木目(年輪)も

木肌、節も違うので、色を似せてもイメージと合わなかったりします。

 

私は、そもそもペンキでシャビー塗装やアルキド染色系で塗装した

こげ茶っぽいテイストが好きなのもそうですが・・・・・・(* ´艸`)

上記のような理由もあって、こげ茶系を良く使います。

 

一番淡い色味でもピニーと言って、どちらかと言うと濃い黄色で、

出来るだけ木目を目立たないようにしているのは、色を淡くして行くほど

私の弱点であり、それ以上に手間でコストが上がってしまうから。(´~`ヾ)

 

それと・・・正直、淡い明るい色味は、嫌でも目に付くので年数が経つほど

見慣れやすく・・・・飽きます。(* ´艸`) イッチャウ?ソレ?

 

だから、正直「淡い明るめの色」と言うのはカラー・バリエーションのひとつと

思っていなくて(それを割り切ってコストダウンしてるので)

私のテイスト的にもズレるので・・・・・

「それなら・・・私以外の木工所さんや大工さんに頼めばいいのに・・・」って

思っちゃいます。(´~`ヾ)

 

判りやすく言うと、宗教によって牛肉がダメとかありますよね?使った料理器具すら

換えなきゃダメ・・・ダシ汁の一滴もダメ!みたいな。( ̄Д ̄;)キビシィ!

アレを普段の晩御飯の時に毎食、一人前だけ別に・・・・同じ台所で作んなきゃいけない!

みたいな感じと、似てると思います。とても同じコストでは難しいの。(TωT)

 

他にも・・・・例えば「無垢の一枚板で・・・」って言われても、幅が60センチくらいなら

原木の直径が70センチは必要・・・

そうなると樹齢100年以上の銘木になります。( ̄Д ̄;)ソリャソーダ・・・

 

ビックリするほど値段も高価ですし・・・・私レベルでは入手する事すら困難。

また、キレイに表面を砥ぐ60センチ幅を通せる巨大なプレーナー(自動カンナ)設備も

必要になってくるし・・・・値段なんて付けられない程、高価になっちゃう。(´~`ヾ)

 

「無垢の一枚板」や「銘木チーク材の・・・」とか「総ヒノキ作りの・・・」なんか

聞いた事あるような・・・良さげなフレーズは・・・やっぱりコストはバカ高いです。

 

でもぉ・・・私が作る数千円~数万円台の木工に100年経っても劣化しないとか、

美しく珍しい木目が出てるとか・・・・あんまり関係ないでしょ?(´~`ヾ)

 

そんな事に無駄にお金を掛けるより、パイン合板でも良いのでは?杉板を接いだり

そう言うテイストにすれば、(妙に聞きかじった良さげフレーズに拘らなければ)

一気にコストを落とせるので、私の木工は手作りにしては、カナリ安い部類なの。

 

逆に言えば、「一番コストが下がるように努力した部分を変更する」と一気に

コストが跳ね上がってしまうのは、当然なの。(´~`ヾ)ゴリカイヲ

 

以前に「らふさんは、こげ茶が多いですよね?もっと淡い色味にしては?」って

尋ねられた事がありますけど・・・・「ソレが出来れば、最初からやってます」(´~`ヾ)

 

淡いナチュラルな色味が良いと言うのも判るし、少し追加UP程度だとしたら、

無垢の一枚板に変更したいなぁ?とか、もう少し取っ手や金具にもこだわったり?

本革使ったり・・・その気持ち&リクエストは、とても良く判りますが・・・

 

大抵、ご依頼者さんの予想を遥かに超えるコストが掛かって・・・

断念されています。(TωT)

 

ちょっとの差じゃないから出来てない場合(特に材質と色味)が多いので、あんまり

軽い気持ち&思いつきで、無茶は言わないで下さいネ。(´~`ヾ)

 

・・・・・・つー・・・・長ったらしい前置きの後で(* ´艸`) アハハ

2014-07-21 15.52.52

オーダー品の薄型陳列棚の3色バリエーション。ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ

 

各商品、それぞれに依頼者さまが違いますが、同時期なので

一気に別々の3台ともに仕上げてます。(≧∇≦)b

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こちらは「ナチュラル・パイン」で仕上げてます。

んね?ほぼ素地と同じ余計な手間が掛かってます。

 

それと・・・・背面板は今回、ヒノキを使ってるのですが、

ヒノキや杉は年輪の中心に行くほど硬質&良質になるのですが・・・・

部分的にピンク色っぽい特色があるので、こー言う色味を塗ると

ピンク部分に黄土色を染色するので・・・・黒ずみやすいの。(´~`ヾ)

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コチラはお馴染みの「ピニー」って色です。オレンジ色っぽいので、

明るめですが、幾分、木目が目立たないのが判るでしょ?(≧∇≦)b

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コチラは定番のウォールナット(こげ茶)で仕上げてます。

それぞれに木のぬくもり&ナチュラルっぽいのですが・・・・

手間が全然違います。(´~`ヾ)

 

木目を選ってるってのが、一発で判るでしょ?(´~`ヾ)ネタバラシ

ウォールナットのが手を抜けるのでは無くて、コッチがスタンダード。

上の2色よりも節が多いのですが、気にならないでしょ?

 

逆に上の2台は、選んでるので節は少ないんですが、目立つでしょ?(´~`ヾ)

「そんなの気にしませんよ?」って言う人も、コレを見れば判ると思いますが・・・

節や傷が一箇所しか無くても・・・・格段に余計に目立つの。( ̄Д ̄;)デショ?

 

今回は、たまたま3台のバラバラな色味のオーダーがありましたが、

コレが、上の1つだけのオーダーだった場合・・・下の2台分の背面板は

没で使えなくなってロスになる。恐ろしいでしょ?(*´д`*)大違いなの。

 

ウォールナットで製作する基準で価格設定をしてるので、上の2台は

品質&強度的もペンキ代も変わんないのに・・・・割高になる。

(一番上のラスティック・パイン色などのBRIWAX仕上げの場合は、

ペンキ代は掛かりませんが、WAX代が高いので、結局、割増になります)

 

 

別に「嫌だから」「面倒だから」淡い色を割高にしたいのでは無くて、

こー言う苦労があるから・・・出来れば淡い色は(コストが上がって

結果、依頼者さまの負担額が増えるので)避けたいって事です(≧∇≦)b

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