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古民家のお仕事

本日は、棟梁かっちゃんの助っ人のご依頼。

とある古民家(ちゃんと住んでいらっしゃいます)

の玄関門の葺き替え工事。

(≧∇≦)bイェイ!

天気は良いし、紅葉がキレイだし、空気は美味いしw

立派な和風豪邸で、本宅の前に左右に納屋のある

門があるのね。この地方の昔からある、お屋敷には

こー言う構成が多い。

昔はね?納屋や蔵と言うのは火災延焼を嫌って

本宅と別棟にするのが一般的で、徐々に利便性を

考え、本宅と繋げたりと言う形式が増えてきたの。

β(□-□ ) フムフム

お屋敷だったら使用人が住まう部屋が別棟にあったり

牛小屋や農機具小屋があったりね。

β(□-□ ) フムフム

っで、コチラのお宅は門の左右に納屋があり

立派な門扉もあるのですが・・・ソコの別棟

門屋根が経年劣化&そして重い瓦から軽量瓦に

葺き替える作業。

以前にも書いたと思うけど、長らく日本家屋は

屋根に瓦を使って来たんだけど、簡単に言うと

屋根の骨組みに野地板を貼って、その上に粘土状

の土をてんこ盛りに持って陶器の瓦を葺いてるの。

β(□-□ ) フムフム

なので、素人目には「陶器の瓦が重いのだろう?」

と思うかも知れませんが、その下の土との総重量が

すんごい重い(だから安定する訳ですが)し、

万が一、瓦が割れて雨漏りしちゃったら、即漏る訳にゃの。

┐(´д`)┌ソーイウコト

大地震で、この屋根の重さが倒壊を招くし、藁ぶきよりも

高寿命とて、瓦屋根は数十年に一度(一代で一回程度)の

ペースで補修しなきゃノンメンテでは数百年も保てないです。

β(□-□ ) フムフム

っで、今回、屋根の葺き替えと同時に瓦と屋根土を全て

撤去し、屋根骨組み(垂木)から私と棟梁で骨組み修繕し

屋根屋さんと一緒に合板まで貼り替えるお仕事。

ココは寄棟(4方向に傾斜がある屋根の名称)で

同時に多少は撓んでるので、その修正も同時に。

φ(°ρ°*)カーン!カーン!

屋根屋さんと合同作業なので、早い早いw

あっと言う間に貼り終わり・・・

私と棟梁の大工仕事はココまで!

(≧∇≦)b

この後は屋根屋さんがルーフィング(防水シート)を

貼って、墨出しして、軽量瓦を葺き替えれば完了。

ヽ( ´ ▽ ` )ノララーン♪

んで・・・昔の屋根の話が出たので(* ´艸`)

コチラは真向いのお隣さんの屋根。

赤い屋根はトタン貼りです。

どうにも日本家屋=藁ぶき、茅葺、瓦とか

合掌作りとか、分けて考える人が多いけど・・・

これは(雪は降るけど)豪雪地域じゃないの。

( ̄Д ̄;)エッ?

元々ね?茅葺屋根とか昔の家は、葺き替え手間を

減らす為に、当時最新鋭のトタンで上から覆ったの。

つまり、元々(中身)は茅葺で、日本屋根は尖ってたの。

豪雪地域に限らず、傾斜がキツいからこそ雨は漏り難く

実に合理的。中心に囲炉裏があって燻されてたし。

っで瓦(コレも当時にしては最新鋭)が登場して・・・

茅葺ほど傾斜を付けなくて良くなったから「切妻」や

「寄棟」など色んな屋根の種類が出来て・・・

(赤い屋根の上部を良く見ると、修繕用の吊りフックが

設置されてますね。昔はココに引っ掛けてほぼ垂直に近い

屋根の修繕作業してたの)より強靭になって行った。

β(□-□ ) フムフム

んで、今の建売住宅みたいなサイディング(新建材の板)に

なった。屋内スペースも広く取れるようになって2階建て

や3階建ても増えて来た。

現代じゃあビルの屋上とか平面ですからね?

(* ´艸`)アハハ

つまり時代と共により防水性が増し、屋根の傾斜は緩くなり

本来的な物理的な「傾斜がきつい程、雨漏りし難い」よりも

他の要素が技術によって変化してきたの。

つまり・・・日本家屋の屋根の角度がそのまんま歴史。

(* ´艸`)ウンウン♪

当時では考えられなかった空高くに高層マンションの方々は

お住まいで、まるで「現代と昔」みたいな区分けで

見ちゃう人も多いけど、その都度、時代に合わせて

進化&変化し、改良され・・・今に至る。

たった近年の100年以内で目まぐるしく変化してるだけw

まだまだ改良の余地はあるだろうし、機能や利便性の

効率&合理だけでなく「趣」や「佇まい」と言うのも

複雑に絡んできますし、それぞれに良さと人の思いが

出来ます。

どっちが正しい&良いのでは無く、人間は心理的に良かった

事を基軸に自分に都合の良いように捉えるのでw(* ´艸`)

古い民家を懐かしく想うのも、最新鋭で居住スペースを

最大限に使ってる事が効率が良いと感じる方も居ます。

ただ私は「どちらも良い」と思うだけ。どちらかに優劣を

持たせたいと感じるなら、それはエゴw

昔も今も良い。昔があってこその今。今が最善で間違いない!

っと信じたトコロで、これまた時代が進めば最善では無くなる。

β(□-□ ) フムフム

現代人が、もの凄く気をつけないと駄目なのは、一辺倒で

どちらかに傾倒したり、それだけを信じて考えない風潮。

そうじゃない。そうじゃないの。

昔が良い。いや!今が良い。そんな浅い議論や視点ではなく

建造物や自動車や機械、産業なんかもそうだけど、

貴方がポケットベルを持ってた時、ガラケーを持ってた時は

最新鋭だと思って自慢してたでしょ?

┐(´д`)┌ヤレヤレ

今の最新iPhone11も数年後には、あんなダサい

機能の少ない・・・となっちゃうし、貴方が住んでる家も

あんな古臭い・・・となるの。つまり否定から入って

区別しがちな癖を辞めなきゃね。

その当時に思いを馳せる。単に美化するのも間違い。

その時代にはコンビニもクレーンもAmazonも

ねーのw(* ´艸`)アタリマエー

出窓を塞ぐお仕事。

えーっと・・・久々に棟梁かっちゃんとの大工仕事。

ココの一区画、出窓のように表に張り出してた部分を

とある事情で窓無しでフラットにし直す、お仕事。

室内側は、こー言う感じに壁の下地組みを施して

化粧の針葉樹合板で塞げばOK。先日はココまで進めてて・・

本日は、出っ張ってる部分を解体撤去して・・・

新しくフラットな外壁側の下地組み。(≧∇≦)b

ついでに外壁材を前面取っ払って、曲がった柱を

立て直し、下がった天井をあげ直し・・・で

古い家屋ながら、骨組みをシッカリ修正してから・・・

一気に外壁を貼っちゃえる所まで進めた♪

(*´д`*)フゥ・・・

本来(新築&改装なら)ココに断熱材を入れ直すのですが

元々、もう住んでいないらしい&低予算に抑えるので

簡素にこのまま外壁材を貼っちゃいます♪

(≧∇≦)bササッ!

ただ・・・連日雨なので、上手い事晴れてる間に

(出来れば雨天になる前に)貼って仕上げたいなぁ?

(人ゝω・)フルナヨ!

フラッターレール化(≧∇≦)b

えーっと・・・本日は大工工事(≧∇≦)b

実兄の飲食店の修繕工事で・・・・

先ずは(≧∇≦)b

洋風客室の吊り戸の下の・・・マグネットキャッチャー。

知らない人も多いかも知れないけど、近年の土間洋室は

スライド引き戸の場合、吊り戸式が多い。

要は、戸の上のレールで吊って支えてるのね?

んで、床に敷居(レール)が無いタイプも多い。

β(□-□ ) フムフム

しかし・・・下が支えなくブラブラしちゃうから、

地面の下にマグネット式のガイドピンが間隔で床に内蔵されてる。

( ̄Д ̄;)ヘェ?

建具の下の裏にガイド溝があって、建具(扉)が上を通過する時に

マグネットでぴょこん!とピンが出て来て、溝に嵌る(つまり、

それが敷居&レールの代わりのガイド)って言う仕組み。

なので「引き戸なのにレールが無くてもOK」にゃの♪

しかし・・・このピンが(扉に当たって無理矢理押したり)

折れちゃったり、引っ掛かってマグネットピンが

出て来なくなると、扉下のガイドが無い訳だから・・・

マジで扉下がブランブランしちゃう。

┐(´д`)┌ソーイウコト

んで、その専用(今回はパナソニック社製)マグネットピンを

単品で取り寄せて・・・

新品パーツを入れ替え交換(≧∇≦)b

んま、消耗品とも言えるんだけど、実は良く見ると、

ピンが偏心になってて差し込む向きで微調整が効く仕組み。

β(□-□ ) フムフム

調整せずに施工したり、微妙に吊り戸がズレてきた時、

出たピンが扉のガイド溝に嵌らなくガチャン!っと当たった

時に、「アレ?」っで強引な人がグイィ!っと力任せに

無理矢理に開けるとピンが折れたり曲がったりします。

(´~`ヾ)ソッカァ

コレ、単体パーツは、たったこれだけで2000円以上と

結構、高価なので壊さないように注意して下さいネ♪

んでからぁ・・・(≧∇≦)bツギィ!

和室客間の襖(襖)が年々開きにくくなったらしい。

これは一般和室も同じだけど、襖建具の下にローラーが

内蔵されてるタイプで良く起こる事象。

β(□-□ ) フムフム

基本は元々の日本家屋の襖は上下に溝を彫ってて(敷居)

ソコに建具(襖)が入ってスライド引き戸になってる。

昔だったら襖が開き難くなってきたら、敷居に

ロウを塗って滑りを良くしたり・・静かに開け閉め。

そもそも「敷居を踏むと親の死に目に逢えない」などと

躾けられた筈。(* ´艸`)

んま、ぶっちゃけ、そんなのは迷信なのですが(* ´艸`)イッチャウ?

そもそも敷居は柱に貫通させて先に家屋骨格として組んでる。

その後に、根太を作って床を作って畳を敷いて部屋が出来てるから、

敷居を修理&入れ替えると言うのは、とんでもなく大掛かりな

工事になって大変だから。

人間の体重は結構重く、毎日ともなると敷居が損傷してくる。

だ・か・ら・・・「絶対に踏むなよ?」って事。

( ̄Д ̄;)ナルホド

築100年でも敷居の交換しなくて済む場合が多いのは

この躾が効いてる。って訳。

んま、それは良いんだけど・・・近代化で、この引き戸の

下に凸凹の噛み合わせじゃ無くて、ローラーを入れる建具も

増えて来た。スルスルーっと軽いし音も静か。

今の新築住宅の建具なら、ほとんどがローラー内蔵タイプです。

んで、日本建築様式の敷居にローラー内蔵建具に替えると・・・

こー言う風に敷居のローラー跡が(建具の半分)

削れてくる。 ( ̄~ ̄;)ウムム

建具と言うのは、上と下の溝(敷居)に嵌ってる

構造だから、やりこぎ(斜めにして工夫すると)して

着脱も出来る仕組み。

つまり、上下とも溝のクリアランス(逃げ余裕)が狭い。

たったこれだけ(2mmほど)ローラーが彫れて下がった

だけで、建具の底が敷居と当たって開き難くなる。

今、この状態で擦って開き難くなる→無理矢理に押す

→なおさらドンドン敷居が深く彫れてしまう状態。

β(□-□ ) フムフム

普通は内蔵ローラーはプラスチック製で(あえて)減って

ローラー交換するんだけどココまで敷居が彫れてしまうと・・・・

何度ローラーを交換しても、敷居がまずます彫れるだけで

ドンドン修理できなくなってくる。悪循環ループ地獄w

( ̄~ ̄;)ウムム

「そんなの擦ってしまう分、上下凸凹を削れば良いんじゃないの?」

って素人は思うかも知れないけど・・・・

当たった分、ドンドン建具を削って行けば、そのうちに建具が

短くなって敷居の凸凹から外れちゃいます。

しかも建具一枚は修理不可で、新調すればスンゲー高価だし。

このまま、ローラーを交換し続けても、木製の敷居はいずれ

彫り下がって行く。 ( ̄~ ̄;)

敷居の溝を彫り直す訳にも行かないので修理は大掛かりになる。

( ̄Д ̄;)そっかぁ・・・

んで、建築業界の新発想!(≧∇≦)b

アルミ製の「フラッターレール」に改造します♪

(≧∇≦)bイェーイ!

これは、上記の日本建築と建具の構造上、同じ症状に

陥る住宅が増えたので出て来たアイデア商品。

(≧∇≦)bカシコイ!

近年のバリアフリー住宅には、直接フローリング床に

コレを居込んで「敷居無し」も増えてます。

んで・・・一般的な住宅和室の敷居は21mm幅。

んで、フラッターレールも21mm幅。建具は普通は

一間(いっけん=1820mm)以内なので2mあれば足りる。

でも、これを入れればフラッター化OKじゃ無くて・・・

建具裏のローラーを「フラッターVレール用」に

換装しなきゃいけないし、アルミレール4mm厚に

対して2mmローラーが嵌るから約2mmほど

敷居が上がるのと同じ事なので、建具の上溝凸を

2mm分切り詰めないといけません。

φ(°ρ°*)チマチマ

画像を観れば判ると思いますが、このタイプの

汎用ローラーは建具の半分の位置にオフセットなので

「敷居の内溝の半分」だけ彫れるし、半分オフセットした

ライン上にフラッターレールの溝があるって話。

んで、建具は削り過ぎると修理不可でアウトになっちゃうので

何度も合わせて調整して・・・少しずつ・・・少しずつ・・

慎重に切り詰めて行きます。φ(°ρ°*)チマチマ

んで!無事に2間(2部屋)分、フラッターレール化が

完了(≧∇≦)b(画像に撮っても判らないので画像無し)

もう、嘘のように「スルスルスルー」っと滑るように

襖建具が動く♪ヽ( ´ ▽ ` )ノララーン♪

ただ・・・こーなってくると、今度は当面は慣れから

チカラが強く締め過ぎて「バチーン」っと勢いよく

閉めちゃうから・・・・

密かに(音緩和の為)クッションフェルトを仕込んで

少しでも嫌な音が出ないように施して・・・完成♪

因みに・・・・今やホームセンターでも市販されてますから

コレを観てフラッター化しようと思う人へアドバイス。

(≧∇≦)bヤサシイ!

1・フラッターレールはアルミ製。つまり夏場で軽く1mm程度は

伸縮&膨張します。敷居長さピッタリじゃ無くて、微妙に

短くしないと、夏場にレールが膨張で真ん中が微妙にしなって

開き難くなりますので「1mm程度の逃げ」を忘れずに。

2・建具そのものはスライドする物体ですが、自重があるので

多少ガタツキがあってもレールと敷居を接着&固定する必要はありません。

むしろ接着してしまうと今度こそ修理不可能になるので注意。

*上記の掲載は私の善意なので、施工依頼&質問には一切答えません。

んま・・・普通の方々は詳しく無くても良いんだけど・・・・

意外に修理って面倒なモノ。仕事だから請け負う事もありますが

部品を取り寄せたり、出張工事なのでチョチョイと数千円・・・?

とか、じゃあ無理な話。

┐(´д`)┌アタリマエ

それと、実兄のお店は酔っ払ったお客さんや、高校生のアルバイト

従業員も開け閉めする飲食店の客室。

だけど、構造的に消耗品と言うよりは・・・一般住宅の場合は

扱い方で全然、寿命&修理頻度が変わってくる。

最後にギュ!っと締めちゃう癖のある水道蛇口の締め方、

最後に閉まるまでツイツイ押しちゃう扉の締め方、

不必要にガチャガチャ&妙な角度で抜き差しの鍵の掛け方・・・・

誰だってあると思います。(* ´艸`)

操作に慣れて無かったり、妙な習慣癖付いてると、日常使うだけで

それだけでドンドン痛めてしまう。

( ̄~ ̄;)ウムム

雑な素行や乱暴な扱いでは、どんなに便利でもスグに壊して

しまうし、強引に力任せだとドンドン状況は悪化していく。

修理したとて100%新品に戻る訳では無い。

なので、今も昔も「敷居は踏まない」「扉の開け閉めは

ゆっくり静かに」「動かないからと無理矢理開けない」

のフツーの躾が生きてきます。

ヽ( ´ ▽ ` )ノチクリ♪