日別アーカイブ: 2017年3月16日

調合5色 ( *´艸‘)

えーっと・・・

先日からのディスプレイBOXのオーダー品は

それぞれ2箱ずつ5色の単色塗りのご指定で・・・

BOX中に飾るサンプルをワザワザ送って頂いてぇ・・・

この色に合わせます。(≧∇≦)b

ただ、先に言っておきますが(´~`ヾ)

私はペンキ塗りは「つや消し色」専門です。(≧∇≦)b

既製品みたいな透明クリアー塗装も、お断りしています。

元々、使い込んで剥がれた感じのシャビー色が

殆どなのと、ツヤ有りは「ペンキ同士が引っ付く」

特性が出易いから、嫌いなの。(´~`ヾ)

まして、ディスプレイの床に色移りした(°◇°;)ゲッ!とか・・・

照明熱でペンキが床に引っ付いて剥がれない(ノД`)・゜・。

なーんて、洒落になりませんからね。(´~`ヾ)

つーか・・・シャビー&エイジングが私の売りなので

既製品みたいな艶々のメラミン塗装やウレタン塗装が

欲しい方は他社さんでお願いしまーす。(´~`ヾ)

つ~訳で、つや消し・・・っとなると、艶有りとは違う。

( ̄~ ̄;)

ちょっと、ややこしい&長文になるけど、この際、しっかり

色の説明をしておきますね?(≧∇≦)b

先ず「画像を添付して頂いても、全く同じ色に調合は無理です。」

「こー言う感じの色味で・・・」っと言う範囲ならOKです。

何故か?っと言うと・・・・

PCやスマホの画面と言うのは、画面が光って写って見えてます。

つまりは「光の色(RGB)」を見てる訳です。

β(□-□ ) フムフム

「RGB(赤緑青)加法混合」と言って光の三原色は、混ぜると白。

光や蛍光灯やLED電球は、眩しくて白に見えますが、そう肉眼で

見えて(色の識別が出来ない)いるだけで、厳密には光の混色です。

逆に、色が無いと(電源が入ってない&光らない)黒です。

(≧∇≦)bホホォー

一方、日頃、皆さんが物体を見てる色は「反射色」です。

太陽光や照明で照らされて、物体が反射した波長を色として

見てます。金属の色も、動物もインクや顔料も世の中の全て。

話が複雑になりますが(´~`ヾ)

物体に光が当たって反射しないと色は暗く見えます。

人間の目は可視光線(虹の7色)しか見えないので、

赤より波長の長い赤は「赤外線」と言って肉眼では

見えませんし、紫より波長の短い「紫外線」も見えません。

簡単に言うと、虹は7色より赤の上にも紫の下にも色が

あるけど、「人間は7色しか見えてない」と言う意味。

波長が長いと赤、短いと紫と波長の違いを色の違いとして

人間は見えてます。

話は脱線しちゃったけど、この肉眼で反射色を見ると

「CMYK(シアン・マゼンダ・イエロー・ブラック)」

そう。プリンターのインクと同じですね。

理論上は、CMYこの色で世の中の全ての色は再現出来て

全ての色を混ぜると黒(厳密には違うけど)で、

塗らない白の下地が見えると白。って言う減法混合。

ペンキや絵の具は、ココに白色とか中間色もありますね。

ただ、さっき言ったように特定の光が吸収された反射光は

全て再現できるんだけど、例えば、「水」とか「オーロラ」とか

「透き通る」と言った、光の色も混ざると無理。

昆虫の透けた羽根の色とか、木の机が反射したら白に見えるとか・・・

人間&自然界では、両方が混じった状態で見てますからね。

(≧∇≦)b

んで・・・長々書いたけど、要はPCの画面の光の色(RGB)を

添付して貰ったり、色番号を指定して貰っても、それを物体に

CMYKの顔料(ペンキ)で塗っても同じでは無いし、それを

私が撮影して(RGBに変換して)それを見せても、少なくとも

3回、RGB⇔CMYKの変換&モニターやデジカメの補正の違いで

全く同じ色には無理。

もし、それが出来れば・・・画家&塗装屋を超えた神の域です。

( *´艸‘)

コレを、回避したい為に、今回の依頼者さんは指定の色のモノを

コチラにサンプルで送ってくれたって訳です。

んで、この差を「RGB色しか存在しないネット界」では

お客さんに断っておかないとダメなので・・・・

各社何処でも、画像の隅に・・・

「お使いのモニター等により色味に多少の違いが・・」

っと言う文章になる。( ´,_ゝ`)プッ

逆に「画像と色が違う!(# ゚Д゚) ムカッ! 」クレーマーは本当は

「当たり前だぞ?( ´,_ゝ`)プッ」で一刀両断されても仕方ない。

んま、私は出来るだけ、そうならないように撮影&掲載して

いますが、それでも多少は違うし、さっき言ったような事で

必ず指定した色と同じになるのでは無い。って事です。

更に、CMYKは物体の特定の光を吸収して反射した色

ですからぁ・・・艶と言うのは「反射の具合の差」です。

ツヤ有り(全反射)と、つや無し(半分反射)とで

必ず見た目のイメージ(柔らかくパステル調に見えます)

とは違う。全く同じ色でも艶の有る無しで全然違って見えます。

それと・・・とても言い難いですが、色盲&色弱な方が、実は

世の中が思ってる以上に多いし、本人が気付いて無い場合も

実際に多いです。(私は識別テストして、色弱は無いです。)

また、体調や気圧の変化でも違って見えるし、周囲の色の影響や

「思い入れ」「思い込み」でも見る側の色味に差が出る。

室内と屋外、LED照明と蛍光灯でも、簡単に違って見える。

っと言う風に、人間の肉眼は実に精密&繊細で・・・・

同時にテキトーで曖昧な部分もあります。(´~`ヾ)

だから、厳密に色を合わせると言うのは「アンタの目が

ポンコツなんじゃないの!(# ゚Д゚) 」以前に・・・・

そもそも、完璧には無理なの。

( *´艸‘)

んで、私は(≧∇≦)bそれでも出来るだけ、(無償サービスで)

お好み&ご指定の色に調合して合わせてるんだ!

それは本当は滅茶苦茶・・・難しい事なんだ。って事は

ご理解下さいませ。(´~`ヾ)

っと、前置きが長くなりましたがぁ・・・

更に、もう一つ。( ̄Д ̄;)エッ?

今回のディスプレイは、BOXの中に各色の造花が入る。

つまり・・・グラデーションや暈し&透かしの入った

立体的な造花と全く同じ色は単色ペンキでは無理だし、

そもそも同色だと花とBOXが「同化」してしまいます。

(´~`ヾ)ソッカァ・・・

なので、色を寄せつつも・・・引き立つ色。

って言う究極に難しい ( ̄~ ̄;)

「朝飯前では無い!調色」なのです。

( ´,_ゝ`)プッ( *´艸‘)オッ?ウマイッ!

先ずは・・・

青色から(≧∇≦)b

造花が「大体、この色味が基準」って意味です。

下が実際にBOXのパーツに塗って乾かした色です。

タッパーは、今回調合したペンキですね。

んで、次は・・・

ピンク色(≧∇≦)b

本当は、もっと赤い方が似てますが、引き立つ単色に

バランスさせてます。

また、赤の顔料は柔らかく「引っ付きやすい」ので

これ以上、原色の赤を配合すると引っ付きます。

ヽ( ´ ▽ ` )ノヘラヘラ

んで、次は・・・

黄色です。(≧∇≦)bイエロー

これまた、黄色も「引っ付きやすい」特性が

特に出やすい色です。隠ぺい性と言って、下の色が

透けやすい特性があるので、コレも原色配合ギリです。

んでからぁ・・・(≧∇≦)bツギィ

コチラはグリーン!っと言うか、アボカド色ですね♪

緑色は、そんな事は無いけど、コレにも黄色がカナリ

入ってますから、これ以上、黄色っぽくは寄せられないです。

(´~`ヾ)

んで、紫パープル(≧∇≦)b

コレは、特に難しい色なので、ご説明しまーす。

画像では、造花も紫っぽく写ってますが(色補正で)

実際には「赤紫」と言うか、深紅に青が入った感じ。

ただ・・・コレは画家さんや鈑金塗装屋さんなら

判ると思いますが・・・顔料ではカナリ調合が難しい色。

どー言う事か?っと言うと・・・

普通、皆さんは「紫?・・・青と赤を混ぜれば?」

って思うと思います。

そう習ったし、確か・・・水性絵の具だったら、そうなった筈。

しかし・・・実際にペンキを混ぜ合わせると・・・

紫と言うよりも、茶色に濁って、あずき色みたいに

なります。補正が入ってますが、もっと茶系です。

(°◇°;)ゲッ!

これは、私が使ってるペンキに限らず、自動車の塗装や

外装塗装屋さんでも同じ現象が起こります。

( ̄~ ̄;)ウムム

そう言えば・・・ペンキ売り場に「正に紫」って色が

殆ど無いでしょ?青紫や薄紫は有っても。(´~`ヾ)

どう配合しても、一定量の青を配合した途端・・・

一気に濁ってあずき色に寄っていきます。ガーΣ(`・ω・Ⅲ)ーン

ただ・・・テクニックと言うか・・・

鈑金塗装屋さんの先輩に教えて貰った秘術で!

なんと!綺麗な紫色が♪私は調合できます。 ( *´艸‘)

判んない人には判んないと思いますが(´~`ヾ)

スゴイでしょ♪ヽ( ´ ▽ ` )ノ

「とある色」を微量に入れるだけですケド ( *´艸‘)モゴモゴ

色補正が掛かってますが比較すると・・・

その差・・・・・歴然!でしょ♪(≧∇≦)b

ヽ( ´ ▽ ` )ノスゲェ!

これを教えて貰った時は、正に「目から鱗」ですた。

( *´艸‘)ナイショ♪

なのでぇ・・・私は 自家調合色でぇ( *´艸‘)

青紫も、赤紫も、真紫も、それを白を混ぜた

各色パステル色にも調合出来ちゃったりします。 ( *´艸‘)

んで、先ほどの色味は・・・

赤紫に寄せると、赤に寄らずに小豆色に濁る・・・

青紫に寄せると、引っ付きやすい傾向が出てくる・・・

ので、「引き立つ真紫」にしてます。(≧∇≦)b

依頼者さま。とりあえず、ディスプレイBOXに塗ってみないと

イメージが掴み難いと思いますが、このまま塗装に進めて

OKでしょうか?また、2箱ずつ5色=10箱で、残り2箱の

色の指定もお願いしまーす♪(≧∇≦)b

ただ・・・何と言うか、素人目の

「もーちょっと赤っぽく・・」とか、そんなに

赤を配合すれば寄るとか・・・(水でシャバシャバに

薄められる)絵の具みたくは甘く無いんです。

そのチョットが・・・異様に難しかったりもします。(´~`ヾ)

どうしても、つや消しペンキの単色は、色を寄せても

ポテッっとした白濁りで、ラッカーの色のように

ソリッドには発色しないし、立体に塗るのと平面でも

違うし、白っぽいモノは膨張して見えたり・・・

とても奥が深く、私には、ソコまで技術は無いです。(´~`ヾ)

「無償のサービスで出来る範囲」なので、完璧&厳密を

求める方は、どうか他社さんでお願いします。m(__)m

ただ、以前に承った事があるのですが、ペンキ塗りでは

どうしても再現し切れない色&刷毛ムラ等が気になる場合

「任意のカラーポスター紙やカッティングシートを全面に貼る」

と言うのも、塗装以外で再現する手段です。

また、私の調合色では無くて、例えば特定メーカーの

ペンキの指定がある場合は、そのペンキを必要量、別途

ソチラでお買い求め頂いて、コチラに送って頂ければ、

指定のメーカーのお好みのペンキで塗る事も可能です。

(ただ、ペンキ代は結構高いので、モチロン自己負担です)

んで、調合すれば・・・失敗する事もある。(´~`ヾ)

特に、今回はピンクと紫を数回、失敗しましたがぁ・・・

最終的に、それらの「調合修復が不可能(戻って来れない)

失敗ペンキ」は・・・エイジング用の数色あるブラウン&茶色に

生まれ変わります。(≧∇≦)bカシコイ!

最初の説明に出ましたが、CMYKは全て混ぜると、大抵は

黒では無く、濁った茶系になります。(´~`ヾ)

とーっても長くなりましたが、「色」と言っても

見え方や、艶の有るなし、また引っ付くリスクや

「刷毛ムラ&ヒケ」や「青浮き&白濁り」など・・・

ホントに奥が深くて、とても難しく複雑です。

ココまで詳しくφ(°ρ°*)チマチマやってる私でも、この程度。

( ´,_ゝ`)プッ

なので、完璧を求めずに、「大体この色味で・・」

っと言う、ご指定ならお承り出来ますが、あまりに

色味にコダワリがあったり(気持ちは判りますが)

微妙な指定の場合は、ご自分で塗装されるか?

他社さんに塗装依頼して貰う事をお薦めしまーす♪

(≧∇≦)bゴリカイヲ♪

なんつーか・・・言い訳っぽく&逃げ腰っぽいですが

本当に、皆さんが想像してるより遥かに調合は難しい。

( ̄~ ̄;)ウムム

原色の赤でも、原料やメーカーによって、必ず赤以外の

色を微量に配合してたりしますし。

(紫が小豆色に濁るのは、ほとんどの赤の原色に微量に

黄色が入っているから・・・だったりします。(´~`ヾ))

毎回の調合でも、おおよそ私の頭の中の理想の色の

大体、70%程度の再現率で、100%に寄せるには

ペンキを100色持ってても無理だと思います。

ザックリですが、今回の調合で2時間以上掛かってます。

(´~`ヾ)

お好みの色に、出来る限り、近付けますが・・・

もともと色と言う分野は難しいし、そうそう何十色も

ペンキを用意して完璧に納得するまで調合は出来ません。

「木工屋のおっちゃんが、木工作った後にペンキ塗る。

その時に無償で色を合わせる事も可能だよ♪」っと言う

レベルですので、お間違い無いようにお願い致します。

(´~`ヾ)